緊急コラム「Zobiは東京芸大になぜ合格する?」(5)〈東京芸大へ。はじめの一歩を踏みだす春に。〉

2016/03/25

2016年、Zobiから東京芸大油画を受験した生徒は実はごく少数で10数名しかいません。その少人数の中から現役生を含む3名合格という数字はやはり驚異的な合格率といえるのではないでしょうか。芸大以外の油彩科を目指している生徒は他にもたくさんいましたが、東京芸大にチャレンジしたのは意外にも少なかったのです。
そうした少ない人数しか受験しない最大の理由は、道内の受験生は東京芸大をはじめから無理と決めつけあきらめているからなのです。良くても記念受験程度にしか考えていない。私たちはこのことをいつも危惧しています。せっかく実力もセンスもあり、高文連などでも優秀な成績を残していても「えーっ、芸大なんて無理無理!」と思い込んでしまうのです。
Zobiで東京芸大を目指す人は、はじめから芸大を志望する人もいますが、高校生の頃は別の美術系大学を目指していて浪人してから目指し始めた人、Zobiに通うようになって段々と意識するようになった人など様々です。でもだいたい始めはどの生徒も「自分が芸大なんて目指していいのかな?」と自信無げにおっかなびっくり尋ねてきたのを覚えています。たしかに東京芸大油画は何度もお話したとおり20倍前後の高倍率、ノイズまみれの情報が錯綜していますから、怖気ずくのも無理はありません。ほとんど雲の上のような場所のようにイメージされてしまっているそれらの印象をできるだけ早く払拭していくことが重要です。そのために前述したようにOBたちからのメッセージはとても助けになっていて、Zobiではいま急速に芸大に対する意識が変わりつつあります。
本来、美術とは私たち人間にとって最も文化的で根源的になくてはならないものです。こうした美の世界にふれることで培われる「創造性」は、専門的な美術の世界だけにとどまらず広く社会でも必要な資質となりますし、豊かな人材として成長するためにも欠かせないものであることはいうまでもありません。
今年、東京芸大油画の2次試験終了後に無記名のアンケート調査が実施されています。その中には「高校に美術の授業はありましたか?」「美術の先生はいましたか?」という項目がありました。これは、美術や芸術の教育の現状に対する調査だと考えられますが、高校から美術の授業がなくなっていく傾向に対する危機感からのアンケートなのではないかと類推することもできるでしょう。
私たちZobiスタッフは、今後も北海道から東京芸大を目指す人が一人でも多くなり、誰でも努力次第で合格できることを証明したいと思っています。受験生への応援はもとより高校の美術の先生方、美術部の顧問の先生方、そして父母の方々と私たちZobiスタッフが綿密に連携しながら、東京芸大進学がもっともっと現実的で身近なものになってほしいと考えています。
Zobiは、ただ東京芸大合格者を輩出することだけを目的とするのでははありません。美術や芸術を志す高校生のみなさん一人一人の未来が、東京芸大合格をきっかけに無限にそのはるか先へとつながり広がっていくことを願っているのです。

PAGE TOP
入学案内
コース案内
学院紹介
アクセス
News & Blog
× 閉じる